コレクション

書跡

書跡(しょせき):文学史の美的展望

日本の文字文化は、中国から移入の漢字(約5万字)を基盤に発展した。 漢字は創生以来、書体をさまざまに変化。 いまは楷(かい)・行(ぎょう)・草(そう)の三書体を基本に日常化する。 このうち、草書体の簡略化から、日本独自の仮名(かな)が生まれた。 王朝の貴族女性が支えたことから、女手(おんなで・平仮名)と呼んだ。 漢字を男手(おとこで)と称するに対する呼称。

10世紀半ば以来、漢字・仮名(平仮名・片仮名)を併用するわが国は、世界に比類なき文字多用国家である。 これらの文字で書いた書跡は、時代ごとの政治・文化・宗教などを反映しながら発達した。 男と女、さまざまの人々が、おびただしい一群の書跡を遺す。 時代の変遷につれて、皇族・貴族・武士・僧侶のそれぞれが文字の用と規式を踏まえ、文化の花を開く。 センチュリー文化財団の書跡コレクションは、一面において日本の書道史を映し出す鑑(かがみ)といえる。